
漫画アプリ「マガポケ」にて連載中の漫画『薫る花は凛と咲く』(以下、『薫る花』)。底辺男子校・千鳥高校と、お嬢様高・桔梗女子が並び立つとある町で、千鳥高校の強面な男子・紬凛太郎と、桔梗女子の和栗薫子が繰り広げる青春学園ストーリーが今、同アプリで人気となっている。この反響や創作秘話について作者・三香見サカ氏と担当編集に聞いて見た。
【画像】どんな漫画?男女の淡い青春描く…公開中の第1話全ページ
2021年10月より連載がスタートした同作は、コミックス第1巻が今年3月に発売すると、即重版となり、刊行当初想定の150%の初速売れ行きに(※いずれも講談社コミック販売調べ)。これに講談社の販売部担当者は「おかげさまで第1巻は売れ行きが非常に好調で、初連載作品の第1巻としては異例の大部数重版となりました」と反響に驚きつつ、「書店各社さまからも「大きく店頭展開したい」とのご相談を多数いただいており、若年層を中心に男女ともに売れていることもあり、まだまだ伸び代があると考えております。少し気の早い話ですが、今後は賞レースでも勝負できるのでは!?と非常に期待しております」と期待を寄せている。
――漫画家を目指したきっかけは?
三香見:『進撃の巨人』を、アニメが放送され始めた頃に友達に教えてもらったんですよ。そこから諫山創先生の原作を読んで、「こんなに面白い話があるんだ!」と、大きなインパクトを受けました。それから漫画家を職業として意識し始めたんです。
――これまでどのような漫画に触れてきたのでしょうか?
三香見:子どもの頃に読んだPEACH-PIT先生の『しゅごキャラ!』がおそらく一番最初に触れた漫画です。他にも「なかよし」に載っている少女漫画をたくさん読んでいました。
――漫画を投稿し始めた時期はいつ頃ですか?
三香見:初めて投稿したのは高校3年生です。美術系の専門学科のある高校に通っていたので、漫画に詳しい先生に協力してもらいながら、とりあえず出してみようという感じでトライしはじめました。好きな作品は『進撃の巨人』と『しゅごキャラ!』で、どちらも講談社の漫画だったので、講談社に投稿するしかない! と思って……今に至ります(笑)。
――単行本の重版も決まり、この反響の心境は?
三香見:まだ本屋に行けていないので自分の本が並んでいるのを見ていないのですが、友達から連絡が来たりすることで、徐々に実感が湧いている感じです。うれしいですね。
――『薫る花』の設定が生まれたきっかけは?
三香見:登場人物全員が優しい漫画を描きたいと思ったのがきっかけだったと思います。
――どのくらい前から構想を練られていたのでしょうか?
担当編集:本当に最近ですね。『海月のうた』が受賞した後、「これ以上の賞はないから、ここからは連載ネームを作るだけだよ。これからが長いから覚悟してね」と伝えて考えてもらっていたのですが、めでたいことに速攻で連載が決まりました(笑)。
三香見:ただ、2話のネームでつまづいていた気がしますね。3回くらい没を食らってしまって。
――その際に特に苦労されたポイントは?
三香見:千鳥と桔梗のバチバチ感です。1話のプロットを考えているときに、男子校と女子校の仲が良くないことまでは決めていたんです。ただ、「もうちょっとバチバチしよう」という担当さんからの意見を反映しようとしたところ、その険悪な雰囲気を出すのが中々大変でした。
――今後の展開の見どころについてお聞かせください。
三香見:凛太郎と薫子の仲は進展するはずですので、そこに注目して欲しいですね。彼もやっと、自分の中の気持ちに気づき始めたところですから。
――マガポケの連載作品で注目している作品などありましたら教えてください。
三香見:『WIND BREAKER』と『可愛いだけじゃない式守さん』です。Twitterで描いていた頃から『式守さん』は好きで読んでいたんですよね。『WIND BREAKER』は作品自体が好きなことに加えて、にいさとる先生にはアシスタントとしてお世話になっていたこともあるので、思い入れがあります!
――最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。
三香見:たくさんの人が読んで下さっていることが大変励みになっていますし、感謝の気持ちでいっぱいです。そんな気持ちを漫画で返すことがみなさんへの一番の恩返しになると思いますので、薫子と凛太郎の可愛いところを、これからもたくさん届けられるようにしていきます。どうぞ、今後もこの二人を見守っていただければ幸いです!
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