日本でのゲーム

中村憲剛が「ベトナム戦だけで選手を評価するべきではない」と語るワケ… W杯決定後の“燃えつき現象”は自身の経験と「まったく同じ」 – サッカー日本代表 – Number Web

 長く険しい戦いのフィナーレは、少しばかりの物足りなさを感じさせるものだった。

 カタールW杯アジア最終予選の最終節で、日本はベトナムと1対1で引分けた。メンバーを大幅に入れ替えたなかで先制点を許し、後半に追いついたものの勝ち切ることはできなかった。

 最終予選のグループ最下位に沈む相手から、なぜ勝ち点3を奪えなかったのか。元日本代表MF中村憲剛氏が、ベトナム戦を振り返りつつ本大会への強化のポイントを整理する。(全2回の1回目/後編へ)


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 今回のベトナム戦とまったく同じシチュエーションの試合を、僕は経験したことがあります。2009年6月の南アフリカW杯アジア最終予選で、岡田武史監督に率いられた僕ら日本代表は、ウズベキスタンとの壮絶なアウェイゲームを制して予選突破を決めました。そして、その4日後に横浜でカタールと対戦しました。

 W杯出場決定後の試合とはいえ、多くのサポーターが日本代表の勝利を信じて疑わないホームゲームです。選手の誰もが出場決定後最初の試合で、しっかりと戦いホームのサポーターに勝利をプレゼントするんだと全力でプレーしたと思います。しかし、結果は今回と同じ1対1でした。今回のゲームにおけるさまざまなことが当時と重なり、あの時のことを思い出してしまいました。

 森保一監督のチームは、最終予選では勝ったことのないアウェイで史上初めてオーストラリアを下し、W杯予選突破を決めました。3戦して1勝2敗という最終予選でもっとも苦しいスタートとなり、もう1敗もできないという状況から6連勝を飾ったのです。

 大きな目標を達成し、とてつもない重圧から解放された日本代表は、歓喜と安堵に包まれたセレモニーをオーストラリア戦後のピッチで選手、スタッフ、関係者全員で行ないました。そこから日本に帰国してのベトナム戦です。頭では理解できているのだけれど、なかなかうまくいかないもどかしさを感じました。

 選手たちも人間です。試合後のインタビューを見て、僕も経験者として彼らの思いが痛いほど分かりました。W杯出場という凄まじいほどの達成感から、もう一度自分を奮い立たせる難しさを改めて感じる試合になりました。

「うまくいかない要因」はそこかしこに転がっていた

 オーストラリア戦に続いて先発したのは、吉田麻也と山根視来のふたりだけで、ほとんどの選手は6連勝中にスタメンで出てない選手たちでした。ここから新たな競争が始まる、爪痕を残すんだ、という強い気持ちで臨んだと思います。胸を躍らせてスタジアムへ来てくれたサポーターに、テレビや配信で応援してくれている方々に、勝利で応えたいという気持ちも強かったでしょう。

【次ページ】 4-3-3という「形」を意識し過ぎていた前半

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