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『イカゲーム』で話題のイ・ジョンジェ、こだわりの役作りを語る「インパクトを残したい」【『ただ悪より救いたまえ』インタビュー】 | ORICON NEWS

イ・ジョンジェ

 世界中で話題のNetflixドラマ『イカゲーム』(2021年)でドン底人生の冴えない中年男の主人公を演じたイ・ジョンジェが、グッチを着こなすスタイリッシュで狂った殺し屋となり、同じ殺し屋稼業のファン・ジョンミンを追い詰める。韓国ノワールの金字塔『新しき世界』(2013年)から7年。名コンビが、「ブラザー」から殺しあうふたりに――2人が再びタッグを組み、東京でもロケを行った映画『ただ悪より救いたまえ』(12月24日公開)について、今、世界で注目を集めている俳優、イ・ジョンジェにインタビューを実施。同作での役作りや、『イカゲーム』の反響について語ってもらった。
――映画『ただ悪より救いたまえ』で演じたレイは、「殺すためだけに生きている」ような狂気的な人物でしたね。

イ・ジョンジェシナリオを初めて見た時に感じたのは、とにかくレイは独特なキャラクターだということでした。なのでできる限り、今まで見せたことのない僕の姿、そして見せたことのない演技をしたいと思ったんです。そうすることで僕自身の興味も深まるし、観客の皆さんも興味を持って見てくださるんじゃないかと思って…。

登場シーンから、レイはミステリアスでインパクトがありますよね。そういうミステリアスな部分をしっかりと設定して、キープしていくことが大切だと考えました。それがレイのキャラクターを表現する上でも有効になってくるはずだと。

レイはどんなキャラクターなのだろうか、何を考えているのだろうか、過去はどんな人だったんだろうか…ということを、レイの姿を見ただけで想像できる余地を残すことが、レイを演じる上での大切なポイントになりました。

――首にタトゥーがあったり、真っ白なロングコートやグッチを着ていたり、レイは殺し屋とは思えないスタイリッシュな人物でした。役作りに関して、ご自身でもかなり意見を出されたと聞いたのですが、具体的にはどのような意見を出しましたか?

イ・ジョンジェまず最初に、レイのルックスとコンセプトを決める会議があったんです。先ほども言った通り、僕が思うレイは独特なキャラクター。それをレイの外見から見せるべきだと思いました。レイの出演分量はそれほど多くないのですが、一人ひとり相手を殺す度にインパクトを残したいと思いました。

最初の会議で監督をはじめスタッフの皆さんが考えていたレイというのは、上下黒の衣装…今のレイとは違って、あまり目立たない印象だったんです。「いかにも殺し屋」という感じなので、これまでとは違うキャラクターやほかの映画との差別化は計れないと思い、僕が提案したのが、映画の中に出てくるようレイの姿でした。

それを説明したところ、「レイはそんなキャラクターだとは思わなかった」と皆さん最初は戸惑っていたんです。でも2回、3回、4回と会議を重ねる中で、監督や多くの方たちが僕の説得にうなずいてくれました。それで出来上がったのが今のレイの姿です。

――ファン・ジョンミンさんとの共演は、『新しき世界』以来、7年ぶり。韓国ノワールファンにとって狂喜乱舞の出来事なのですが、『新しき世界』の「ブラザー」と呼び合う仲から、執拗に殺し合う間柄に。本作の共演で改めて感じたことはどんなことだったのでしょう。

イ・ジョンジェ「ブラザー」から追いつ追われつの間柄となることで、お互いが『新しき世界』とはまた違った姿を見せることができるので、楽しみでした。

ファン・ジョンミンさんとは、『新しき世界』ですでに息が合っていましたが、今作では、さらに息がぴったりだったというか。それが大きな力となって、映画の中で爆発したんじゃないかな? 

ファン・ジョンミンさんとは7年ぶりの共演でしたが、実はこの7年間、普段からよく会っていたんです。

――そうなんですね! ファン・ジョンミンさんをよく知るイ・ジョンジェさんから見た、ファン・ジョンミンさんの人間的な魅力とはどんなところでしょう。

イ・ジョンジェまずなんといっても、責任感の強さですね。仕事に対する責任感、そして人と人の関係における責任感がとても強くて、義理堅い人だと思います。だから同僚としては、本当に温かい心を感じさせてもらっています。こういう人間味を持っている人って、なかなかいないですよね。とにかく「すてきな作品を撮りたい」、「最後まで責任をもって映画を撮ろう」という気持ちが強い方。そして、「観客に面白い映画を観せるんだ」という責任感を持って仕事をしている方です。

責任感があるということは、リーダーシップがあるということでもあると思うのですが、常にどうしたらいいのか悩み、そして周りに気遣いをして、率先していろいろなことを考えてくれる方です。

同僚としても人間としても、本当にさまざまなことを学べるアニキであり、先輩ですね。

――すてきな方なんですね。本作は日本でもロケをされていますが、日本ロケの思い出はありますか?

イ・ジョンジェさすが日本、食べ物が美味しかったです(笑)。先にファン・ジョンミンさんが日本で撮影を行っていて、僕が合流してからは滞在中ずっと一緒で、食事も一緒にしていました。お寿司も食べて、焼肉も食べて。あとはファン・ジョンミンさんが先に見つけたしゃぶしゃぶのお店に連れて行ってくれました。

僕の撮影シーンは長くなかったので、滞在日数が少なかったんです。昼間に撮影をして、夜にいろいろなものを食べ歩くという感じでした。コロナ拡大直前に撮影をすることができました。コロナが終息したら、早くまた美味しいものを食べに日本に行きたいです。

――ぜひ、また来てください! 本作の『ただ悪より救いたまえ』というタイトルは、殺し屋である主人公インナム(ファン・ジョンミン)が少女を救うことで結果的に自分も救われるということを示唆しているのだと思うのですが、すごく難しいテーマとタイトルだと思いました。イ・ジョンジェさんご自身は、どのように思われたのか教えてください。

イ・ジョンジェこのテーマ自体は、誰でも共感できるテーマだと思いました。親は自分の子供のために命を惜しまない存在だと思うので。

――今、イ・ジョンジェさんの主演ドラマ『イカゲーム』が、Netflixの配信地域83ヶ国すべてで1位を獲るなど世界中で大ヒットをしています。昔からのファンには、イ・ジョンジェさんには「スタイリッシュな方」というイメージがあるので、『イカゲーム』のギフンのような冴えない男の役にはすごく驚かされました(笑)。こういう変身をご自身では楽しまれたのでしょうか。

イ・ジョンジェはい、もちろんです(笑)。『イカゲーム』の前に撮影した作品が、『ただ悪より救いたまえ』だったんです。この作品のレイはとても独特でスタイリッシュなキャラクターに仕上がったので、次の作品では「レイとは真逆の役をやりたい」と考えていたところに、ファン・ドンヒョク監督から『イカゲーム』にお誘いいただいて、すごくうれしかったんです。『イカゲーム』では、周りに居そうな人物を設定しながら演じました。

――11月には米LAの『2021 アート+フィルム ガラ』に出席し、トークショー『ザ・トゥナイト・ショー』にも出演。『イカゲーム』がさまざまな海外のアワードにもノミネートされていますし、イ・ジョンジェさんご自身も、米エミー賞にノミネートされるのでは…と言われています。海外での『イカゲーム』の反響をどのように受け止めているのかを教えてください。

イ・ジョンジェ韓国でも「この作品大好き」と言っていただきますが、アメリカに行ったときも本当に多くの方が「『イカゲーム』を見た」と感想を話してくれて、とても熱烈な反応を見せてくださいました。個人的に本当にありがたく思っています。

韓国のコンテンツが世界の観客の皆さんと出会う準備ができたのだと思いますし、これからますます作品作りを頑張らなければいけないと思いました。

――LAではレオナルド・ディカプリオさんに会われましたが、彼から何かコメントはありましたか?

イ・ジョンジェディカプリオさんは「作品、見ました。本当に面白かったです」と言ってくださいました。驚くべきことに、僕たちが作品の中で伝えようとしていたテーマやメッセージを正確に理解して、深く受け止めてくださっていたんです。世界的に有名な俳優さんですけれども、『イカゲーム』で私たちが伝えようとしていたメッセージを1つも逃さずに、しっかりと理解してくださっているのがわかりました。そして、「本当に良い作品を撮りましたね。このシーンが良かったです」と、いろいろなお話をしてくれて。彼にお会いできて本当に楽しかったですし、うれしかったです。

――来年は、初監督に挑戦した映画『ハント』も公開予定。今後のご活躍も楽しみにしています!

イ・ジョンジェ日本で『ただ悪より救いたまえ』が劇場公開されるのをうれしく思っています。『イカゲーム』にもたくさんの愛情をお願いします。そして映画『ハント』にも期待してくださいね。

日本の皆さんと、できるだけ早く直接お会いできることを楽しみにしています。ありがとうございました。

(取材・文:坂本ゆかり)

動画インタビュー


作品情報

腕利きの暗殺者インナム(ファン・ジョンミン)は、引退前の最後のミッションで日本のヤクザ、コレエダ(豊原功補)を殺す。コレエダは冷酷無比な殺し屋レイ(イ・ジョンジェ)の義兄弟だった。レイは復讐のため、どこまでもインナムを追いかけ、関わった人間を次々と手にかけていく。一方、インナムの元恋人はインナムと別れた後ひそかに娘を生み、タイで暮らしていたが、娘が誘拐され元恋人も殺されてしまう。インナムは、初めてその存在を知った娘を救うためタイに向かい、誘拐に関わったもの達を拷問し居場所を探す。レイもまたインナムを追ってタイにやってくる。そして二人の通った後には死体の山が出来上がる…。タイの犯罪組織や警察まで巻き込み壮大な抗争へと発展する。果たして、暴走する暗殺者と狂暴な殺し屋の運命の対決の結末は一体!

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