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パナソニック、大阪・関西万博1000日前イベント–アルファ世代に向けた「ノモの国」とは – CNET Japan

 パナソニックグループは7月18日、東京・有明のパナソニックセンター東京で、「大阪・関西万博1000日前キックオフイベント」を開催し、同社パピリオンの概要について説明。パビリオンの名称を「ノモの国」にするとともに、パビリオンのコンセプトを、 「解き放て。こころと からだと じぶんと せかい。」とした。また、建築家の永山祐子氏がパビリオン外観デザインを担当することも発表した。

パビリオンのコンセプト
パビリオンのコンセプト

 大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、2025年4月13日~10月13日までの184日間、大阪・夢洲(ゆめしま)で開催される予定であり、7月18日に、ちょうど開催1000日前を迎えた。

 パナソニックホールディングス 関西渉外・万博担当参与の小川理子氏は、「パナソニックグループのノモの国では、これからの世界を生きるアルファ世代の子どもたちに対して、大人が社会課題を提示して解決方法を考えさせるのではなく、子供たち一人ひとりの本来の『天分』を、ワクワクしながら、解き放つ体験を提供したい。また、子供たちに伝えるだけでなく、子供たちから学び、共創できる場にしたい。『解決』から『解き放つ』ことへのパラダイムシフトにより、世界をポジティブな未来にすることにつなげたい」と述べた。

パナソニックホールディングス 関西渉外・万博担当参与の小川理子氏
パナソニックホールディングス 関西渉外・万博担当参与の小川理子氏

 パビリオンの名称やコンセプトの決定においては、パナソニックグループのパーパス(存在意義)である「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現をベースに議論を進め、そのなかで、「さまざまなモノは、ココロの持ちようによって捉え方が変わるものであり、モノはココロを写す鏡であるという考えから『ノモ』という言葉に思い至った」と説明。「ノモ」は、「モノ」の逆にした言葉であり、鏡に写したように逆から読んでいる。

 小川氏は、「ノモの国は、いままでの常識や思い込みが通用しない、非日常の冒険の世界である。子供たちには、自分と世界がひとつにつながり、世界との新たな関わり合いのなかで、自分のなかに秘められた可能性である天分に気がつき、楽しく、ワクワクする体験を通じて、未来への希望を抱いて欲しい。それがパナソニックグループの使命と存在意義につながると考えている」とした。

 パビリオンは、「ノモの国」と「大地」で構成するという。

展示の基本構成
展示の基本構成

 「ノモの国」では、内面世界の冒険をテーマに、物事の先入観を取り払い、多様な感性を解き放つ「解き放て、こころ」、フィジカルな制約を取り払い、自由な身体感覚を解き放つ「解き放て、からだ」、距離の制約を取り払い、遠くの誰かを思う想像力を解き放つ「解き放て、せかい」、自分の力に対する思い込みを取り払い、一人ひとりの可能性を解き放つ「解き放て、じぶん」の4つのゾーンで構成し、「常識や思い込みから解き放たれて、自分に秘められた可能性や天分を探す旅を体験してもらう。子どもたちに、自分にも、きっと何かできる、やってみたいと感じてもらえる場を提供する」という。

体験の流れ
体験の流れ

 「大地」は、ノモの国で見つけたものを語り合い、人と自然がお互いの可能性を広げていく未来を創造し、共創する場を目指すという。子どもたちと共創する未来をテーマにした「解き放て、みらい」のゾーンを通じて、可能性を語り、世界は子供たちの思いによって良くしていけることを示し、来場者が、明るく、軽やかな気持ちになることを目指すとともに、地球環境問題の解決に向けたパナソニックグループの取り組みも示す。

「大地」で描く未来の姿
「大地」で描く未来の姿

 ここでは、パナソニックが考える未来だけでなく、子供たちが「ソウゾウ」する未来を描くとし、ロボティクスやモビリティで自然を傷つけずに人の営みを広げる人間拡張の技術、微生物材料などの微小な生物たちとともに助け合うバイオダイバーシティ、創エネや蓄エネ、熱交換や断熱などにより、自然の余剰エネルギーを人の営みに生かす技術、直物廃材由来剤利用や、未来の食により、自然の循環のなかにくらしを作るオーガニックマテリアル、センシングやAIなどにより、サイバーフィジカルシステム(CPS)で人と自然の営みを見つめ、結びつけていく技術などの展示を予定しているという。

技術進化の未来ストーリーの例
技術進化の未来ストーリーの例
パビリオンで伝えたい思い
パビリオンで伝えたい思い

 具体的な例として、開発中のペロブスカイト太陽電池の例をあげた。軽量、高効率により従来は設置が不可能だった場所にも設置できるペロブスカイト太陽電池を活用し、アートの感性を取り入れたフラクタル図形などを採用。自然の葉のようなペロブスカイトリーフを実現することで、これまでの太陽電池のように光を遮るのではなく、地表の直物や微生物にも木漏れ日を届けながら、発電できる環境を整え、人の営みも、自然の営みも豊かにすることができるという。

「子供たちとパナソニックの未来づくりの活動のプラットフォームにしたい」

 パナソニックグループでは、ノモの国と大地の展示について、会期前から、リアルとオンラインによるコンテンツ配信、イベント開催を通じて情報を発信。会期中には、パビリオンで形になった未来の世界を示す一方、会期後にはレガシーとして、共創活動につなげ、「未来のタイムカプセルのように、子供たちとパナソニックの未来づくりの活動のプラットフォームにしたい」と語った。

 また、「パビリオンへの滞在時間は限られているため、短時間で『天分』の大切さを得ることは難しい。自分にはできない、わからないというアンコンシャスバイアスから、感覚や感性、価値観を解き放ち、自分の可能性や多様な気づきを手にする体験や、ゲーム的要素を取り入れながら、一人ひとりが異なる気づきを得る仕組みを通じて、自分にも、きっとなにかできる、やってみたいという読後感を持ち帰って欲しいと考えている。ノモの国を出たあとに、親子の対話や子供たち同士の対話、子供たちと社員の対話を通じて、子供たちの次なる一歩を生み出せるようにし、万博後にもつながる活動の原体験になりたいと考えている」とした。

 さらに、「これまでは地球環境や自分の周囲を外の世界として、あるいはモノとして扱いがちであり、そのため、未来には課題が山積しており、それを解決しなければならない、その答えを出さなければいけないといったように、暗い『ディストピア』に向かっていた。これからは、すべてがつながっているという内の世界として見ることで、自分への問いかけが始まり、自分のすごさに気がつき、未来を描き、夢を描くことができるようにしたい。こうしたことをアルファ世代の子供たちに伝えたい」とし、「パナソニックグループが目指す『物と心が共に豊かな理想の社会』は、内に目を向ければ、物も心も、サステナブルも、ウェルビーイングもすべてがつながっている世界である。人の営みと自然の営みをひと巡りする720度の循環の世界によって、理想の社会を実現したいという思いが根底にある。子供たちには、つながる社会のなかの自分に気がつき、自分には世界をより良くしていく力があることを感じてもらいたい」と述べた。

パビリオンで伝えたい思い
パビリオンで伝えたい思い

 一方、パナソニックパビリオンのデザインを担当する建築デザイナーの永山祐子氏は、ドバイ国際博覧会日本館のデザインを手がけたほか、建設中の東急歌舞伎町タワーや、東京駅前常盤橋プロジェクト「TOKYO TORCH」なども担当。国内外で高い評価を得ている。

 永山氏は、「ノモの国を包み込む建築はどんなものかを考えた結果、『解き放たれる』ような思いがするパビリオンであることが大事だと思った。子供たちが、自分の気持ちが解放され、そこから天分に気がつくような場所はどうあるべきかということに思いを巡らせた」とし、「私たちの皮膚感覚に近いパビリオンとして、風で揺らぐ軽やかで自由な建築」「世界は常に循環し、私たちもその一部。循環を表すモチーフが集まって全体を形成」「未来は想定できない。だから面白い。結果的にできあがる有機的な形態」の3点を意識しながら設計したという。また、パナソニックグループが打ち出した「人の営み」と「自然の営み」による720度の循環の形も建築のなかに生かし、循環をイメージする立体的なモチーフも採用するという。

建築デザイナーの永山祐子氏
建築デザイナーの永山祐子氏

 外観デザインは、風で揺れ動くような軽さを感じさせる構造を目指し、優しい光によって、色が変化する幕を施し、それが寄せ集められるとシャボン玉のような柔らかい外観になるという。

 また、内観デザインは、ゆったりとした優しい雰囲気の空間を実現。ノモの国を体験したあとに、その体験について話ができる場にしているという。

外観イメージ
外観イメージ
内観イメージ
内観イメージ

 永山氏は、「次の世代に伝えていきたいという思いが強い。これは建築を作る上での私の原動力でもある。子供たちがワクワクして、これからの未来は明るいかもしれない、その未来を一緒に作っていける可能性があるということを伝えたい。パナソニックグループが持っているテーマは、私が根底に思っている部分と同じである。アルファ世代に伝えるということは、社会にとって大事なテーマである。このテーマはこれからも追い続けていくことになる」と述べた。

 なお、2025年日本国際博覧会協会 機運醸成局長の堺井啓公氏は、「パナソニックグループが描く未来社会の姿や社会に貢献する姿を、パビリオンの形で出展してもらえることに期待している。世界中からそうしたものが集まり、世界中から多くの人が訪れる万博が1000日後に訪れる。楽しい万博がやってくることを待っていて欲しい」などと述べた。

2025年日本国際博覧会協会 機運醸成局長の堺井啓公氏
2025年日本国際博覧会協会 機運醸成局長の堺井啓公氏


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