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国内最大規模のeスポーツ施設「レッドトーキョータワー」 アナログ放送のシンボル・東京タワーに開業<まちビズ最前線>:東京新聞 TOKYO Web

 東京タワー(港区)に4月、コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」の日本最大規模の拠点が完成した。タワー足元の5階建てビルに、最新のVR(仮想現実)を使ったゲームなどを楽しめる施設が開業。テレビの電波塔としての役割を終えた後も変わり続ける東京タワー。今度は新たな文化の発信拠点となるか―。(大島晃平)

ゲーミングPCが並ぶ部屋で、思い思いにゲームを楽しむ人たち=港区の「レッドトーキョータワー」で

ゲーミングPCが並ぶ部屋で、思い思いにゲームを楽しむ人たち=港区の「レッドトーキョータワー」で

◆「これだけのゲーム、ほかにない」

 eスポーツ施設「レッドトーキョータワー」がオープンした4月20日、施設内で記念イベントが開かれた。タワー運営会社「TOKYO TOWER」の前田伸社長は「かつてアナログ放送で使っていた場所もeスポーツの拠点に変わる」と完成を喜んだ。

モータースポーツのシミュレーターを楽しむ人たち=港区の「レッドトーキョータワー」で

モータースポーツのシミュレーターを楽しむ人たち=港区の「レッドトーキョータワー」で

 新施設は2020年に閉園したテーマパーク「東京ワンピースタワー」の跡地。延べ床面積は約5600平方メートルで、VRの世界で銃を使ってゾンビを倒すゲームや、F1レーサーを体験できる機器など多種多様なゲームがそろう。入場チケットは一般平日3時間で3000円。開業初日に訪れた葛飾区の会社員、秋山幸造さん(57)は「これだけのゲームがそろう施設はほかにない。たくさん挑戦してみたい」と笑顔で話した。

◆コロナ禍で急成長

 東京タワーがeスポーツに乗り出す背景には入場者数の低迷がある。1958年の開業後、19年度まで年間200万人程度で推移してきたが、コロナ禍の20年度は約40万人に減少。21年度も約60万人にとどまった。

VRゴーグルと銃を装備し、ゾンビを倒すゲームに挑戦する人たち=港区の「レッドトーキョータワー」で

VRゴーグルと銃を装備し、ゾンビを倒すゲームに挑戦する人たち=港区の「レッドトーキョータワー」で

 一方、eスポーツはコロナ禍で急成長。国内外で多くのスポーツ大会が中止になる中、代わりのエンタメとして注目された。ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によると、グッズや大会賞金、スポンサー料を合わせた国内の市場規模は20年の約67億円から、24年まで毎年約30%ずつの拡大が予想される。eスポーツの人気は国際オリンピック委員会(IOC)も注目しており、サッカーやテニスなど実際のスポーツをコンピューターゲーム化した「バーチャルスポーツ」を五輪競技に追加することも検討している。

eスポーツ施設開業に合わせてライトアップされた東京タワー=港区で

eスポーツ施設開業に合わせてライトアップされた東京タワー=港区で

 新施設を運営する東京eスポーツゲートの原康雄社長は「eスポーツはネットとの相性が良く、コロナ禍でも収益が見込める。リアルとデジタルの世界を融合させながら人を呼び込んでいきたい」と意気込んだ。



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