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独自の魅力を持ったシステムと人間関係を丁寧に描くストーリーが魅力!「Re:Kuroi」レビュー|ゲーム情報サイト Gamer

「Re:Kuroi」は、Gotcha Gotcha Gamesからリリースされた、PC/iOS/Android向けアドベンチャーRPG。開発元によると本作は、RPGとして当たり前になっているシステムや要素の意味を覆すような仕掛けを盛り込んだ作品とのこと。この言葉の通り、実際プレイしてみると非常に特徴的で、オリジナリティの高い作品だったので、その魅力を紹介したい。なお、今回筆者がプレイしたのはiOS版だ。

ノベルゲーム的なストーリーとバトルを3つのパートで魅せる

アドベンチャーRPGと書いた通り、本作はノベルゲーム的なストーリー要素と、RPG的なバトル&育成要素を組み合わせた作品だ。…こう書くと、あまりオリジナリティの高さは感じられないかもしれない。しかし、プレイしてみると、ストーリーの見せ方やバトルシステムなど、細かい部分で非常に尖っていることがわかる。

ゲームは、3つのパートで構成されている。ひとつめは、会話などを行うアドベンチャーゲーム的なパート。ふたつめは、マップ内の移動を行うパート。そしてみっつめは、バトルパートだ。

ひとつめのパートは、キャラクターグラフィックとテキストによってストーリーが進行していく。場面によっては選択肢が表示されるなど、一般的なノベルゲームの見せ方に近い。ただ、演出が非常に独特。一般に「立ち絵」と呼ばれるキャラクターグラフィックが画面内を動き回り、テキストもその動きに追従。また、テキストもほぼセリフのみの短文で構成されているため、テンポよく楽しむことができる。

ふたつめのパートは、マップ内を移動し、目的地を目指すことになる。もちろん、会話をはじめとしたイベントも発生。背景グラフィックの上にミニマップが表示されるなど、その見た目は、3Dダンジョンゲームに近い。ただ、ミニマップと背景はそれぞれ独立しており、ミニマップの状況…どちらに壁があり、どちらに道があるか…などが背景に反映されるわけではない。なので、移動はミニマップ中心で行い、イベントが発生した際、背景グラフィックを見る…といったスタイルになる。

みっつめのパートは、一本道マップの進行と、リアルタイムバトルとを組み合わせたパート。画面をタップすることで一本道を進行。道を進むと「Progress Rate」ゲージが上昇し、100%到達でゴールとなる。一本道マップ進行中は、敵とのバトルや、パーティーメンバーとの会話イベントなどが発生。また、ゴールに到達すると、ボスキャラクターとのバトルが待ち構えている。

リアルタイムバトルは、時間経過によってキャラクターの行動順が回ってくるという形式。行動順が回ってきたら、コマンド選択によって攻撃や回復などのアクションが実行できる。また、コマンド選択以外のタイミングで画面をタップすると、「ガード」が可能。「ガード」中に敵の攻撃をくらった場合、ダメージを軽減することができる。

リアルタイムバトルで特徴的なのが、コマンドがすべて魔法という点と、「ガード」の要素。コマンドが魔法というのは、言い換えるとすべてのコマンドに消費MP…すなわち、コストが設定されているということ。そして、MPは1ターンに1ずつ回復する。基本的には強力な魔法ほど高コスト。なので、どのタイミングで強力な魔法をを使うか、そのためにコストをどうやりくりするか…という戦術が要求される。

また、「ガード」については、実行中、キャラクターの待ち時間が減らなくなるというのが特徴的。待ち時間が減らなくなる…つまり、「ガード」実行中は、行動順が回ってこなくなってしまう。なので、敵の攻撃の直前に「ガード」するというのが基本的な立ち回りだ。敵の攻撃演出中に「ガード」することで「ジャストガード」が成立するため、できる限りギリギリで「ガード」することが望ましい。しかし、当然ながらギリギリだと「ガード」が間に合わないということもあり得る。なので、ある程度余裕を持って「ガード」した方が無難。ただ、長い間「ガード」すれば、その分待ち時間が減らず、相対的に敵の行動順が早まってしまう…。このジレンマがなかなかおもしろい。基本的には「ガード」をした方がいいが、自分の残りHPが多く、敵の残りHPが多い場合など、状況によっては「ガード」よりも行動順を優先した方がいい。戦術的にコントロールできる点に、システム的な魅力を感じた。

ノベルゲーム的なシステムを活かし人間関係を丁寧に魅せる作品

独自の魅力を持つ3つのパートによって構成された本作。では、1つの作品としてプレイした時、どんな魅力を持っているのか。筆者は、人間関係を丁寧に描いたストーリー性が本作の魅力だと感じた。

本作の主人公は、旧魔法学校に通う13歳の男子小学生、カイト。成績優秀で模範生だがいじめられることも多い、気弱なキャラクターだ。ゲーム冒頭でもカイトはいじめが原因で音楽室に取り残されてしまう。そして、音楽室にやってきた非常勤講師、マリーと遭遇。マリーに魔法を使うところを見られたことから、校内の魔物退治に付き合わされることとなる。

旧魔法学校という名前からは、魔法を習うための機関のように見える。しかし、そうではない。かつての魔法学校が解体され、その後にできた学校だから旧魔法学校。基本的に人々は魔法を使えない。このため、魔法が使える人間は、そのことがバレないように暮らしている。カイトやマリーもそうした、魔法が使える側の人間だ。

こうしたストーリーを、カイトやマリーをはじめとしたキャラクターたちの心情、人間関係といった点にフォーカスして進めていくのが本作の特徴だろう。一般的なスタイルのRPGだと、探索やバトルといった冒険要素がフォーカスされがちだが、本作ではノベルゲーム的なシステムを活かし、人間関係を中心に見せていく。本作において移動パートやバトルパートは、登場キャラクターやこの世界への感情移入を強めるための仕組みといった方がいいのかもしれない。実際、なんと本作はリアルタイムバトルがスキップし、ストーリー中心に楽しむことができるようになっている。

本作は3つのパートに盛り込まれたゲームシステム、プレイ感のいずれもが独特で、インディーゲーム的な匂いを感じさせる作品だ。なので、インディーゲーム的な、エッジの立った作品が好きという人はプレイする価値のある作品といえるだろう。また、人間関係を丁寧に描いた作品が好きという人は、本作を満喫できると思う。是非プレイしてみてほしい。

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